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「港の景観−民俗地理学の旅」 第5章−八月は精霊船


1352000/8  若狭各地の八月はお盆の精霊船である。その中でもとりわけ盛んで著名なのが、ここ大浦半島小橋(舞鶴市)のものだ。今年も祖先の霊を送るため8月15日船は海へ乗りだした。 ヘキサーRF+Tri-Elmar50mm+torebi100

1361999/3   三浜の浜。 半島最北端の静かな三地区は、小人数の釣り人を除いて、海水浴のシーズンだけに観光客が集まる。左の奥に小橋が、その向こうに野原がある。 M5+summilux35mmF1.4+EB2 

1371999/3  小橋地先にて。  向こうは三浜の家並み、三浜と小橋はほぼつながっている。春になって浜では定置網の手入れが始まっている。以前から近隣三地区(三浜、小橋、野原)の中では漁業が最も盛んである。 M5+ロッコールM90mmF4+KR 

1381999/3  野原。  両墓制の埋め墓が村はずれにある。古い制度もまだ多く残っている。この三地区は伝説の宝庫である。向こうの山を越えると福井県に入る。  M5+summilux35mmF1.4+EB2 

1392004/4  連絡船から見た火力発電所。  場所は舞鶴湾内の大丹生側にあるが、ひと山越えた場所が三浜である。 ヘキサーRF+Tri-Elmar50mm+RA

1402000/8  小橋の浜。  海水浴場だが人は少ない。以前にもっと賑わった時代があった。沖合左に浮かんでいるのが冠島。 コンタックスRTSIII+35-70mmF3.4+RA

1412001/9  袖志の浜。 各地で砂浜が消えていく現象がある一方、ここでは砂が寄ってきて磯が埋まりつつある状況である。ムラの前はすでに砂浜で、向こうの山の海へ落ち込む磯へ、しだいに砂浜が伸びつつある。すぐ先に経ヶ岬がある。 ヘキサーRF+GR28mmF2.8+RA

1421986/11  音海灯台にて。日本海側では冬場はだいたいこの天気である。向こうに見えているのは大浦半島の先端部。  オリンパスペンFT+ズイコー20mmF4+KR

1432000/8  小橋の松本翁。 地元の衰微をなげきつつ、それでも村の行事には必ず出仕する。精霊船の前で。 コンタックスRTSIII+35-70mmF3.4+RA

1442000/8  精霊船を浜へ引き出す。 波にさらわれないように浜の上の方に置いてあった精霊船を引き出して飾りつけが始まる。 M6+GR28mmF2.8+RA

1452000/8  線香をあげる。 精霊船は飾りつけられるだけではなく、同時に先祖や死者への祈りの場であることを思い出す。ここは湾の東端だが、湾のどこでも冠島を望むことができる。 M6+GR28mmF2.8+RA

1462000/8  精霊船。 地区の人々によって、色とりどりの旗や笹竹、提灯や金モールで飾りつけられる。 ヘキサーRF+Tri-Elmar28mm+torebi100

1472000/8  突然の風で旗があおられる。 飾りつけの完了と同時に風が吹いた。どうやら海の神と祖先神が精霊船に乗り込んだようだ。 ヘキサーRF+Tri-Elmar28mm+torebi100

1482000/8  供物を供える。 最後に食べ物が供物として積み込まれ、漁網で包まれる。これから黄泉の国への出発だ。 ヘキサーRF+Tri-Elmar28mm+torebi100

1492000/8  相撲場。 浜に四方を固められて相撲場が作られる。残念ながら見ることはできなかったが、子ども相撲が神にささげられる。 M6+GR28mmF2.8+RA

1502000/8  精霊船を海へ。 本来は子供の仕事だが、老人会の手助けで西を向いて海へ出される。向こうに見えているのがアンジャ島。 ヘキサーRF+Tri-Elmar28mm+torebi100

1512000/8  船出。 大きくも簡単な作りの船が、想像していたより、安定して海を進む。 ヘキサーRF+Tri-Elmar28mm+torebi100

1522000/8  浜にそって西方へ進む。 海水浴客も神妙な顔で精霊船を見送る。安全のため伴漕船がついていく。 M6+summicron50mm/3rd+RA

1532000/8  沖へ。 アンジャ島の近くから進路を北にとり、冠島の方向を目指す。 M6+elmar135mmF4+RA

1542000/8  カミの子たち。 行事に携わった子ども達は、精霊船が見えなくなるまで、海に浸かったまま見送る。 M6+GR28mmF2.8+RA

1562000/8  船の舵取り役はさすがに壮年の男が携わる。本当の船ではないため簡単には操れない。動力はなく、曳航されている。 ヘキサーRF+Tri-Elmar50mm+torebi100

1572000/8  小橋の墓地。 やはり両墓制が残っている。浜を見おろす台地に墓地はある。 M6+GR28mmF2.8+RA 

1582000/8  墓地から見た浜辺。 弓形の砂浜の真ん中あたりに墓地への登り口があり、ここでは先祖と共に暮らしていることが意識される。観光客は墓地であることを気にかけてはいない。 M6+GR28mmF2.8+RA 

1591999/3  小橋の小学校。 三地区の学童が通っていたが、ついに過疎のため廃校となった。それでも住民によって清掃され、建物は地区のために使われているようである。 M5+summilux35mmF1.4+EB2 

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